※ 本記事は一般的な考え方の紹介であり、特定のカードの申し込みを推奨するものではありません。年会費・デポジット額・取扱条件は改定されることがあるため、実際の条件は必ず各カード・ETCパーソナルカード事務局の公式サイトでご確認ください。

「ETCカードだけ作りたい」と調べる人が知りたいことは、だいたい2つに集約されます。①クレジットカードを作らずにETCカードだけ持てるのか、②年会費は無料にできるのか。結論から言うと、両方とも「できる」ですが、条件と実質的なコストがまったく違います。

クレジットカードなしでも作れる「ETCパーソナルカード」

クレジットカードを持ちたくない・作れない事情がある人向けに、高速道路会社が共同で発行しているETCパーソナルカードという制度があります。クレジットカード契約を前提とせず、16歳以上であれば(未成年は親権者の同意で)申し込め、法人・外国籍の方も対象です。

ただしこれは「無料でETCが使える」制度ではありません。申し込み時にはデポジット(保証金)を預ける必要があります。

  • デポジット額=申告した高速道路の平均利用月額 × 4倍(5,000円単位で増額、最低3,000円)
  • デポジットは通行料金の支払いには使えない(あくまで保証金)
  • 別途年会費1,257円(税込)が毎年かかる
  • 解約時にデポジットは全額返金されるが、年会費は返金されない

つまり、月5,000円ほど高速道路を使う人なら、デポジット20,000円を預けたうえで毎年1,257円を払い続ける仕組みです。「クレジットカードを作りたくない」という明確な理由がある人には価値がありますが、単に「ETCカードだけ手早く作りたい」という動機なら、次に説明する方法の方が実質的なコストは低くなります。

多くの人にとっては「クレジットカードに付帯させる」方が低コスト

ETCカードは通常、すでに契約しているクレジットカードの追加カードとして発行されます。この場合、年会費が無料のETCカードを発行できるカードが少なくありません

デポジットも不要で、通行料金の支払いにそのままポイント還元も付きます。「ETCカードのためだけに新しくクレジットカードを作る」ことに抵抗があるかもしれませんが、次の2つの経路のコストを比べると、多くの人にとっては②の方が総コストが低くなります。

①ETCパーソナルカード②クレジットカード付帯のETCカード
初期費用デポジット3,000円〜(5,000円単位)基本0円
年間コスト年会費1,257円(税込)無料の場合が多い(カードによる)
通行料金の還元なしメインカードの還元率がそのまま適用される場合が多い
審査なしクレジットカードの審査が必要

年会費無料でETCカードを発行できるカードの例

実際にETCカード年会費が無料と公式に確認できたカードの例です(2026年7月時点、各社公式サイトで確認)。

  • au PAYカード(本会員年会費も永年無料)
  • セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード(ETCカードは年会費・発行手数料とも無料)
  • apollostation card(ガソリン給油の値引きが付くカード、ETCカードも無料)
  • ENEOSカードS(ロードサービス付帯、ETCカードも無料)
  • エポスゴールドカード(年間50万円以上の利用で年会費が永年無料になる条件付き。ETCカードは無料)

これらはあくまで一部の例で、他にも無料のカードは存在します。ETCカードの年会費が有料か無料かはカードごとに異なるため、申し込み前には必ず対象カードの公式サイトで確認してください。

どちらを選ぶべきか

判断軸はシンプルです。

  • クレジットカードの審査を通したくない・作れない事情がある → ETCパーソナルカード一択。デポジットと年会費というコストを受け入れる必要があります。
  • 特にそうした事情がない → 年会費無料でETCカードを発行できるクレジットカードを選ぶ方が、初期費用も年間コストも低く、通行料金にポイント還元も付きます。

「ETCカードだけ欲しい」という動機の多くは、実は「新しくクレジットカードを作る手間・審査が面倒」という気持ちから来ています。しかしETCカード年会費無料のカードは、通常の買い物にも使える一枚として発行できるため、結果的に一石二鳥になることがほとんどです。

まとめ: 特別な事情がなければクレジットカード付帯が有利

  • クレジットカードなしでもETCパーソナルカードで作れるが、デポジット(最低3,000円)+年会費1,257円/年のコストがかかる
  • クレジットカードに付帯させれば、年会費無料のETCカードを発行できる場合が多く、通行料金にも還元が付く
  • クレジットカードの審査を避けたい明確な理由がなければ、後者の方が総コストは低い

年会費無料でETCカードを発行できるカードを診断すると、普段の支出パターンに合わせたおすすめカードの目安が分かります。

参考にした情報

  • ETCパーソナルカードWebサービス公式(デポジットの仕組み、年会費1,257円税込)
  • 首都高ドライバーズサイト公式(デポジット額=平均利用月額×4倍、最低3,000円、5,000円単位で増額)
  • au PAYカード・セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード・apollostation card・ENEOSカードS・エポスゴールドカード 各公式サイト(ETCカード年会費無料の記載、2026年7月確認)